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【7つの構造】採用ミスマッチの原因|面接では見抜けない「入社後にズレる人」が生まれる理由

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2026.02.10

目次

はじめに|「面接では良かったのに」が、なぜ繰り返されるのか

「面接の評価は高かった。」
「スキルも経験も申し分なく、受け答えも誠実だった。」
「それなのに、入社して数ヶ月で違和感が出てきた。」

採用に関わる人であれば、一度はこの感覚を味わったことがあるのではないでしょうか。

  • 指示はこなすが、主体的に動いている感じがしない
  • 仕事はしているのに、期待していた成果とズレている
  • 周囲との関係性に、微妙な噛み合わなさが生じている
  • 本人も苦しそうで、最終的に早期離職につながる


こうした採用ミスマッチが続くと、採用担当者や面接官はつい自分を責めがちです。

「もっと見抜くべきだったのではないか」
「面接の質問が甘かったのではないか」

しかし、採用支援や人事コンサルの現場で多くの企業を見てきた立場から言うと、この問題の本質は、個人の見極め力ではありません。

多くの場合、採用ミスマッチの原因は、面接で評価しているポイントと、現場で本当に求められるものとの“構造的なズレ”にあります。

本記事では、面接では見抜けないのに入社後にズレが表面化する人の共通構造と、そのズレを減らすために企業側が見直すべき視点を解説します。

結論|採用ミスマッチは「嘘」ではなく「前提の違い」で起きる

入社後にズレる人の多くは、

  • 不誠実だった
  • 能力が足りなかった
  • 面接で嘘をついていた


わけではありません。

彼らは、

  • これまで正解だったやり方
  • 過去に成果を出してきた判断軸
  • 評価されてきた行動パターン


に基づき、極めて誠実に行動しています。

問題は、その前提が自社の環境や評価軸と合っていないこと、そして面接の場でその前提まで確認できていないことです。

つまり採用ミスマッチの原因は、個人の問題ではなく、評価・質問・設計のレイヤーの問題なのです。

なぜ面接では採用ミスマッチを見抜けないのか

採用ミスマッチは、面接官の質問力や見極め力の不足だけで起きているわけではありません。
面接という手法そのものが、構造的に抱えている限界があります。

ここでは、面接が本質的に持つ3つの限界を整理します。

面接が本質的に抱える3つの限界

過去の成功体験は「環境込み」で成立している

STAR面接などの行動面接は、候補者の再現性を見るうえで有効です。
しかし、成功体験はほぼ例外なく、環境条件とセットで成立しています。

  • 上司のフォローが手厚かった
  • 裁量が大きい組織だった
  • 失敗が許容される文化だった


こうした前提があるからこそ、成果が出ていたケースは少なくありません。

ところが面接では、成果そのものは語られても、その成果を支えていた環境条件までは語られにくいのが実情です。

面接官側も限られた時間の中で、そこまで深掘りしきれないことが多く、結果として「環境依存の成功」を見抜きにくくなります。

候補者自身もズレを自覚していない

入社後にズレる人の多くは、意図的に取り繕っているわけではありません。

面接という評価の場では、人は無意識に「評価されやすい答え」を選びます。

その結果、

  • 本人の判断軸
  • 行動の癖
  • 無意識の前提


が表に出にくくなり、本人自身もズレに気づかないまま入社するケースが生まれます。

つまり、ズレは「隠していた」のではなく、面接という場では浮かび上がらなかったという構造です。

面接官も「安心できる人」を高く評価してしまう

論理的で、感じが良く、受け答えがスムーズ。
こうした要素は、どうしても面接で高評価につながります。

しかし、

面接での印象の良さと、現場での適応力は別物です。

  • 判断が必要な場面で動けるか
  • 曖昧な状況で考え続けられるか
  • 周囲との摩擦に耐えられるか

こうした力は、短時間の面接では測りにくいにもかかわらず、「安心感」がそれを上回って評価されてしまうことがあります。

この錯覚こそが、採用ミスマッチを見逃す大きな要因の一つです。

面接では見抜けない「入社後にズレる人」の共通構造7つ

構造① 成果が出た「環境依存型」

特定の上司、チーム、評価制度、仕組みがある前提で成果を出してきたタイプです。

  • 判断基準を上司が示してくれていた
  • 優先順位が常に明確だった
  • 失敗してもフォローが入る環境だった


このような環境では、自分で判断しなくても成果が出るため、問題は表面化しません。

しかし環境が変わり、

  • 判断を委ねられる
  • 正解がすぐに返ってこない
  • 自分で意思決定する必要がある


状況になると、急に動きが止まります。

面接では「成果」だけが語られやすく、その成果がどれだけ環境に支えられていたかまでは見えにくいのが特徴です。

構造② 指示前提で動く「受動最適型」

このタイプは、言われた仕事を高い精度でこなす優秀さを持っています。

  • タスク処理能力が高い
  • 指示理解が正確
  • ミスが少ない


そのため、面接では評価が上がりやすい。

一方で、

  • 何をやるべきかを自分で定義する
  • 優先順位を自分で組み立てる
  • 「目的」から逆算して動く


といった経験が少ない場合があります。

現場で求められる「主体性」と、本人が得意としてきた「正確な遂行」の定義がズレると、「指示待ち」に見えてしまいます。

構造③ 努力方向がズレる「評価基準ミスマッチ型」

本人は間違いなく努力しています。
ただし、その努力の方向が組織の評価軸と合っていません。

  • 丁寧さを重視しているが、組織はスピードを評価する
  • プロセスを重視しているが、成果が求められている
  • 個人最適で動いているが、チーム成果が重視されている


本人の中では 「評価されるはずの行動」をしているため、評価されない理由が理解できず、フラストレーションが溜まります。

このズレは、面接で評価基準が言語化されていない場合に起きやすい構造です。

構造④ 対人ストレス耐性が想定より低い

短時間の面接では、

  • 受け答えが丁寧
  • コミュニケーションがスムーズ
  • 感じが良い


と見えるため、問題が見えにくいタイプです。

しかし実際の現場では、

  • 意見の衝突
  • 調整や根回し
  • 感情を含むやり取り


が日常的に発生します。

この「継続的な対人ストレス」への耐性は、面接ではほとんど測れません。

結果として、人間関係の摩耗が積み重なり、パフォーマンス低下や早期離職につながることがあります。

構造⑤ 成長意欲は高いが価値観の前提が違う

このタイプは、やる気も学習意欲も高いため、採用されやすい傾向があります。

しかし、

  • スピード重視か、丁寧さ重視か
  • 挑戦優先か、リスク回避か
  • 個人成果か、チーム成果か


といった価値観の前提が組織と違うと、小さな違和感が積み重なります。

最初は問題がなくても、評価やフィードバックの場面でズレが顕在化しやすい構造です。

構造⑥ 判断基準が「上司基準」になっている

これまでのキャリアで、

  • 判断は上司がしていた
  • 方針は常に示されていた
  • 決裁者が明確だった


環境に長くいた場合、自分の判断軸が育っていないことがあります。

本人は慎重で誠実なつもりでも、

  • 判断が遅い
  • 決めきれない
  • 確認が多い


と見られがちです。

面接では「慎重さ」「素直さ」として好印象になりやすい一方、現場ではスピード不足として評価されることがあります。

構造⑦ 失敗の捉え方が組織と合わない

失敗をどう捉えるかは、個人よりも「育ってきた環境」の影響が大きい要素です。

  • 失敗=学習と捉える文化
  • 失敗=評価が下がるものと捉える文化


どちらが良い悪いではありません。

しかし、挑戦を求める組織に「失敗回避」が染みついた人が入ると、行動が慎重になりすぎ、ズレが生じます。

この価値観の差は、入社後しばらく経ってから表面化する典型例です。

事例|営業職採用で起きた典型的なミスマッチ

ある営業職の採用事例です。

面接では
「主体的に動き、数字を作ってきた」と高評価でした。

しかし入社後は、

  • 指示がないと動けない
  • 相談のタイミングが遅い
  • 改善提案が出てこない


能力不足ではありませんでした。

前職では、細かく方針を示す上司と、失敗をフォローする仕組みが整っていたのです。

面接では、その前提まで確認できていなかった。
これが典型的な採用ミスマッチです。

傾向と分析|採用ミスマッチが繰り返される組織の共通点

採用ミスマッチが頻発する企業には、明確な共通点があります。

まず多いのが、評価基準が暗黙知のままになっているケースです。

「主体性」「自走力」「コミュニケーション能力」
といった言葉が、具体的な行動に落とし込まれていません。

その結果、

  • 候補者は自分なりの解釈で語る
  • 面接官も各自の解釈で評価する


採用時点では一致しているように見えても、入社後にズレが露呈します。

また、面接官ごとに見るポイントが違うこと、現場と採用側で理想像が共有されていないことも、採用ミスマッチを再生産する要因です。

ミスマッチは偶然ではありません。
構造的に、再現性をもって起きています。

面接で採用ミスマッチを減らすための見極め視点

重要なのは、成果の大きさではなく、「なぜそう判断したのか」という前提を見ることです。

  • なぜその行動を選んだのか
  • 他に選択肢はなかったのか
  • うまくいかなかったとき、どう考えたのか
  • 環境が変わったら、どう行動するか


成果よりも「考え方」を一貫して語れるかどうか。
そこに、入社後の再現性が表れます。

採用ミスマッチを致命傷にしないために

どれだけ採用精度を高めても、ズレを完全にゼロにすることはできません。

だからこそ重要なのは、ズレを前提にした設計です。

  • 入社初期に期待値を言語化する
  • 任せる範囲と相談範囲を明確にする
  • 違和感を口にしても評価が下がらない文化をつくる


ズレを「問題のある人」として扱う組織では、本来調整可能だったズレが、離職という結果につながります。

よくある質問(FAQ)|採用ミスマッチを防ぐための考え方

面接で採用ミスマッチを防ぐ方法は?

重要なのは、成果や成功体験そのものではなく、「なぜその判断をしたのか」という前提を見ることです。
同じ成果でも、どんな状況で、どんな選択肢があり、なぜその行動を選んだのか。
ここを一貫して語れるかどうかで、入社後の再現性は大きく変わります。
評価基準を言語化し、判断プロセスを見る質問設計に変えることが、ミスマッチを減らす近道です。

採用ミスマッチの原因で一番多いのは?

最も多いのは、面接と現場で求めている「行動の定義」が揃っていないことです。
面接官ごとに評価軸が違う状態では、採用時に合っているように見えても、入社後にズレが表面化します。
ミスマッチは個人の問題ではなく、評価軸が共有されていない構造の問題です。

面接評価が高かった人ほどズレるのはなぜ?

過去の成功が、特定の上司や仕組みなど、環境条件に強く支えられていたケースが多いためです。
環境が変わり、判断や意思決定を任されると、これまで見えなかったズレが表に出ます。

早期離職が多い会社の共通点は?

評価軸や期待値が言語化されておらず、「何を頑張れば評価されるのか」が共有されていません。
その結果、本人は努力しているつもりでも評価されず、違和感が蓄積します。

採用の失敗を減らすために最初にやるべきことは?

「どんな人を採るか」ではなく、「どんな行動を評価するのか」を具体的な言葉にすることです。
抽象的な理想像のままでは、面接の質問も評価も揃いません。

面接官の質問はどこを変えるべきですか?

行動の結果ではなく、判断の背景や、選ばなかった選択肢まで聞く設計に変えることです。
ここを語れる人ほど、環境が変わっても再現性高く行動できます。

まとめ|採用ミスマッチの原因は「人」ではなく「構造」

採用ミスマッチが起きるたびに、人を見る目を疑う必要はありません。

見直すべきなのは、

  • 評価の仕方
  • 面接の設計
  • 組織の前提

です。

構造を変えれば、結果は変わります。

最後に|ズレる人を減らす鍵は「人を見る目」ではなく「構造」

入社後にズレる人が出ると、「もっと見抜くべきだった」と考えがちです。

しかし本当に見直すべきなのは、誰を採ったかではなく、どう評価し、どう迎え入れているかです。

採用ミスマッチの原因は、個人ではなく、採用と組織の設計にあります。

構造を整えれば、結果は変わります。

このコラムが、採用のたびに同じ違和感を繰り返している企業にとって、見直しのきっかけになれば幸いです。

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