適切に給与に差を付ける ~相対評価と絶対評価~
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2021.11.18
「相対評価」と「絶対評価」、経営者や人事担当者の方であれば聞いたことある言葉ではないでしょうか。
労働力不足やコロナ禍で不安定な日本経済が続く中、パフォーマンスに応じて適切に給与に差を付けることが特に求められる時代になっています。
「高い年収で雇用したけど、思っていたよりもパフォーマンスが低い…」
そんな経験をされた経営者も少なくないと思います。
「パフォーマンスに応じて適切に給与に差を付ける」
「頑張る人が報われる仕組みにする」
こういった仕組みにはいくつかのポイントをおさえておくことが必要です。
そこで今回はポイントの1つ、「相対評価」と「絶対評価」に関して記載していきたいと思います。
そもそも「相対評価」と「絶対評価」とは
・相対評価
他者との比較によって評価を決める方法です。
他者と比べて自分は何番目かで評価する。
つまり、「自分の頑張りvs他者の頑張り」のようなイメージです。
・絶対評価
あらかじめ決めた自分自身の目標に対して達成できたかによって評価を決める方法です。
他者と比較するのではなく、自分の目標と比較する。
つまり、「自分の頑張りvs自分の目標」のようなイメージです。
「相対評価」と「絶対評価」のメリット・デメリット
相対評価での査定連動では、人件費増額が把握できるというメリットがあります。
例えば、相対的に並べたうえで、
「上位30%は1万円昇給・中位40%は5000円昇給・下位30%は3000円昇給」
という仕組みを作ったときに人件費増額が事前に計算できるという点です。
人件費増額が確定していると予算策定時にもより具体的な予算組が可能となります。
デメリットとして、
「業績と人件費の連動が不可」
「被評価者からすると評点と昇給額の連動が不明確」
「マイナス査定ができない」
などといったことが挙げられます。
100点満点の目標管理管理で、すごくよく頑張ったAさんが90点を取得したとします。
しかし周りのメンバーは皆100点だったとすると、Aさんは成果を出したにもかかわらず最下位としての査定連動になるというイメージです。
頑張って成果を出したAさんからするとモチベーションの低下にもつながりますし、最下位だからと言ってマイナス査定になるともちろん納得できないと思います。
一方、絶対評価のメリット・デメリットは、相対評価と真逆で
人件費増額は皆の評点が出そろわないと確定しないという部分はありますが、
「業績と人件費の連動が可能」
「評点と給与改定額が明確に紐づいている」
「仕組みによってはマイナス査定も可能」
という点があります。
時代に合った評価方法は?
当社としては「絶対評価」をお勧めしています。
昨今の人事評価制度は単なる査定のツールではなく、モチベーション維持向上のツールでなければならす、その上で「評価と報酬が明確に紐づいている事」「他人と比べてではなく自分と比べてどうだったか」ということが、従業員にとってのモチベーションにもつながるからです。
また、人手不足や急速に変化する時代の中で、業績と人件費を連動させることは必須と言えます。
その2点を実現できるのが「絶対評価」です。
最後に
評価制度や目標管理制度は仕組みの形も大事ですが、やはりコミュニケーションのあり方がとても重要になってきます。
もし評価制度に課題感をお持ち方は、コミュニケーションのあり方に関して見直すだけでも大きく改善されるかもしれません。
もし人事評価制度/目標管理制度/報酬制度等でお悩みの方は、是非お声がけいただければと思います。
今後とも何卒よろしくお願い致します。