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【中小企業×採用】評価制度の構築・広報で採用活動の差別化を!

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2023.09.22

今回は「採用活動において、競合他社との差別化が行えておらず、採用に苦戦している中小企業」必見の内容です!

結論、人事評価制度を構築し、うまくPRすることで、採用活動において競合他社に対し、大きくアドバンテージを得ることができます!

人事評価制度と聞くと、多くの方は「報酬連動の明確化」・「定着率の向上」・「モチベーションの向上」といった目的を想像する方が多いのではないでしょうか。

しかし、人事評価制度は「採用力向上」に関しても大きく効果を発揮する仕組みです。


今回は、そんな採用活動と人事評価制度の関連性やポイントについて解説していきたいと思います。

人事評価制度が採用活動にどのような影響を与えるのか?

終身雇用→転職の当たり前化時代を紐解く!

 言わずもがなですが、昨今の雇用市場において、「転職」というアクションは当たり前化しております。

 従来の日本社会は、終身雇用制が当たり前だったため、転職回数が多ければ多いほど、ネガティブな印象を与える時代でした。

 しかしながら、人手不足時代の昨今の雇用市場では、企業側より求職者側のほうが強いポジションとなっているため、転職すること自体の心理的ハードル・物理的ハードル・社会的ハードルはなくなってきております。

 だからこそ、企業側は「定着」「エンゲージメント」「モチベーション」「居心地や文化」などに焦点を当て、社内改善を繰り返しているというわけです。

「終身雇用制」・「年功序列型賃金体系」が日本社会を支えた高度経済成長期時代、人事評価制度は今の時代ほど必要とされている仕組みではありませんでした。

理由は大きく3つです。

・年功序列型賃金体系のため、頑張りに応じて賃金に差を付ける必要がなかったこと。

・終身雇用制のため、「定着」を考える必要がなかったこと。

・人余りの時代において、すぐに採用(人員補填)ができたこと。

しかし、今は真逆と言っても過言ではない市場になっています。 だからこそ、人事評価制度の重要性は増しているのですが、実態としてまだ数多くの中小企業は人事評価制度を導入すらしていないというのも事実です。

人事評価制度が採用活動に与える影響

転職や退職理由を問うアンケート調査では、「賃金」が理由での退職が常に上位に位置付けています。

「給与が低かった」・「年収に不満がある」などです。

 ここで皆様に改めて考えていただきたいのが、皆様が就職・転職をする際、その企業の初任給や年収を知ることなく、就職をしていたでしょうか?

おそらくほとんどの方は、少なくとも入社をした直後の月給やその年度の年収は知った上で入社の意思決定をしていると思います。

 少なくとも雇用契約書には記載されていることでしょう。

では「給与が低かった」・「年収に不満がある」という理由で退職してしまう真意はどこにあるのでしょうか。

本質は明確です。

「給与が低かった」「年収に不満がある」が本質的な退職の理由ではなく、

・頑張っている(成果を出している)のに給与や年収が上がらない…
・何をすれば給与や年収が上がるかがわからない…
・将来の自分の年収がイメージできない…

そしてその先にある

・自分の将来のライフプランがイメージできない…(将来が不安)

ということが本質として考えられるでしょう。

 つまりは、「給与が低い」ことが退職の理由なのではなく、「このまま続けていて将来の自分の人生プランを実現できるような給与になるのかがわからない」ということが大きな理由と紐解くことができます。

 まさに人事評価制度ということです。

 そして、そういった仕組みがないことが理由で退職した方は、転職候補の企業を探す際の重要項目の1つとして、人事評価制度や報酬制度の有無を重要視します。

改めてですが、多くの中小企業には確立された人事評価制度がないのが事実です。


だからこそ、人事評価制度を構築し、うまくPRすることで、採用活動において競合他社に対し、大きくアドバンテージを得ることができるというわけです!

採用力向上に結び付けるための人事制度!

求職者が重要視するポイントは?

自社にあった人事評価制度を運用することで、

・モチベーションやエンゲージメントに繋がり、定着率が向上する。
・行動改善が促され、パフォーマンスが向上する。
・定期的なコミュニケーションエビデンスが蓄積され、労務リスクが軽減する。

など、様々な効果があります。

今回は、人事評価制度で「採用力向上に結び付けるなら」という視点で必要不可欠なポイントを記載していきたいと思います。

まず、求職者が重要視するポイントは

・中長期的な自身の給与や年収をイメージできるか(報酬制度が可視化されているか)
・中長期的な自身の職位がイメージできるか(昇格基準が可視化されているか)
・中長期的な自身の働き方がイメージできるか(キャリアパスが可視化されているか)

です。

 そして、それらの実績(実際に求職者のイメージと近しい体験をしている社員がいるか)があることで、信憑性が増します。

採用力向上に結び付けるために中小企業が実施すべきこと

 まず前提として、人事評価制度があれば、給与が低くても良いというわけではありません。

1つ目のハードルとして、初任給の額
2つ目のハードルとして、将来的な給与額

という部分は前提として考えなければなりません。

その上で、人事評価制度を活用して採用力を向上させるために企業が実施しなければならないことは大きく2つです。

① 給与・年収・職位・働き方などの仕組みを可視化する。
② 採用広報時や選考時にその詳細を伝える。

当たり前ですが、求職者に伝わらなければ意味がありません。

採用広報時であれば、母集団形成に
採用選考時であれば、内定辞退率に

大きく影響することが想定できます。

当社はこのように人事評価制度を活用している!

 当社では特に、内定辞退率の低下や採用ミスマッチの防止を目的に、採用選考に人事評価制度を活用しています。

まず、当社では人事評価制度のガイドブックを作成しており、そこには下記6点が記載されています。

1. 理念や方針・中長期計画(何を目指しているのか)
2. 人事制度や働き方(どのような制度や働き方があるか)
3. キャリアパス制度(どのようなキャリアルートが選択できるか)
4. 報酬制度(給与テーブルや年収イメージなど)
5. 昇格降格要件(何ができれば昇格キャリアを目指せるのか)
6. 目標管理制度(何をすれば評価に繋がり、給与や賞与に繋がるのか)

そして、そのガイドブックを使って詳細まで説明している映像(約30分)を用意しています。

求職者から応募があれば、カジュアル面談を実施した後、その映像のリンクを共有し、本人の将来的なライフプランと大きく乖離していなさそうであれば、1次面接に進んでいただくというイメージです。


 面接辞退率や採用ミスマッチを軽減できるだけでなく、もし仮に求職者のライフプランと乖離しているようであれば、1次面接辞退を打診することにより、工数面などで双方にとってメリットがあるようにも思っています。

中小企業は特に差別化材料となる!

 改めてですが、多くの中小企業は、そもそも人事評価制度という仕組みがありません。

さらには、仕組みがあったとしても採用時に給与テーブルや将来的な年収などの詳細まで説明している企業はほんの一握りです。

求職者・従業員にとって、処遇面は極めて重要であり、

・ブラックボックス化されていないクリアな仕組み
・入社前や面接前にデリケートな部分の詳細まで開示しているクリアな姿勢

は、求職者にとって入社の意思決定のための重要な要素です。

もしまだ人事評価制度がない企業は構築を、
もし既に人事評価制度がある企業は採用活動での有効活用を検討してみてはいかがでしょうか。

 中小企業の採用活動にとって、少しでも有益な情報となっていれば大変嬉しいです。

別の記事も含め、是非参考にしていただければと思います。