【中小企業×採用】少しの工夫で「採用ミスマッチ」や「内定辞退率」が激変!?
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2024.03.07
採用活動を行う上で、「採用したものの、期待していたパフォーマンスではなかった…」というような経験がある企業は少なくないのではないでしょうか?
反対に、求職者目線でも「思っていた会社ではなかった…」というようなミスマッチも少なくないのが現実です。
以前当社が調査した採用ミスマッチによる実態としては、企業担当者目線でも求職者目線でも採用ミスマッチを感じている方は多いというような結果となりました。
ただでさえリソースが限られている中小企業にとって、
・採用活動に高い費用を割いたものの、入社後すぐに離職してしまった…
・丁寧に教育したにもかかわらず、「思っていた会社と違っていた」という理由で退職…
・何とか応募を集めたが、面接辞退や内定辞退が続く…
などといったことは、絶対に避けたい部分です。
そこで今回は、少しの工夫で「採用ミスマッチ」や「内定辞退率」が大きく改善される1つの方法をお伝えしたいと思います。
求職者目線での採用ミスマッチが起きやすい事項とは?
「お金・労働時間・ストレスなど」は、入社前後でのミスマッチや誤解に繋がりやすい
求職者目線での採用ミスマッチ(「入社して勤務してみたら、思っていた会社と違っていた…」というようなミスマッチ)が起きやすい事項はどういったところなのでしょうか。
採用ミスマッチに繋がりやすい事項は下記のような部分です。
- 昇給の仕組や賞与の仕組など、直近の自身の年収にかかわる部分
- 数年後の年収やポジションなど、将来の自身にかかわるキャリアプランやライフプラン
- 残業時間や休日出勤の有無など、労働時間の実態
- 社内の人間関係やハラスメントの有無など、社内環境の実態
- 教育体制や定期面談の有無など、マネジメントの実態
ワーク・アズ・ライフとなりつつある日本社会において、当たり前ですが、
「お金」「労働時間」「ストレス」といった部分が多くを占めます。
誤解の内容にですが、「やりがい」や「社風」などが不必要というわけではありません。
「やりがい・社風など」はミスマッチや誤解が少なく、「お金・労働時間・ストレスなど」は入社前後でのミスマッチや誤解に繋がりやすいというわけです。
採用ミスマッチに繋がる最大の理由
採用ミスマッチに繋がる最大の理由は、「関心があるにもかかわらず、詳細まで確認できないまま、入社の意思決定をしている」ということです。
求職者に対して実施したアンケートで、
「面接中に最も聞きたい(聞いておけばよかった)質問は何ですか?」という質問をしてみました。
結果は、「お金」「労働時間」「ストレス」といった部分が多くの割合を占めていました。
そして、追加の質問として、
「その質問(上記の質問)を面接中に、確認することができましたか?」ということを聞いてみました。
結果は、4人に1人程度しか確認できていなかったことがわかりました。
つまり、多くの求職者は「関心があるにもかかわらず、詳細まで確認できないまま、入社の意思決定をしている」ということです。
本質的な要因は、「聞きづらい」、「教えてくれない」、「聞かないことが普通」など、どういった部分にあるかは不明瞭ですが、採用ミスマッチが起きている大きな要因の1つであることには間違いありません。
少しの工夫で「採用ミスマッチ」や「内定辞退率」が激変させる!
採用選考フローに「映像送付」を組み込む!
「関心事があるにもかかわらず、確認できないまま入社」
「入社後、関心事のギャップを感じ、退職…」
「関心事」とは、「お金」「労働時間」「ストレス」といった部分
ということが判明しているのであれば、採用担当者側から積極的に伝えてあげればいいというわけです。
当社では、こういった内容を説明した映像を準備した上で、求職者から応募があった直後に送付し、確認してもらってから面接することを推奨しています。
採用選考フローとしては、ざっくり下記のようなイメージです。
「求職者から応募がある」→「企業側から視聴URLを送付」→「面接」
「会社概要や業務内容」ではなく、「お金・労働時間・ストレス」などにかかわるデリケートな部分やWebページ上では把握できない部分を積極的に説明することが重要です。
どのような内容を説明すべきか
ではどのような映像を作成すべきなのか。
映像の内容は企業によって異なります。
その理由は、企業ごとに整備されている仕組みが異なり、押したいポイントが異なるためです。
例えば、一例として
- 自社のビジョン、今後の方向性、存在意義など
- 何をすればどのような給与・賞与になるかなどの評価制度や報酬制度
- 将来的なポジション(昇格基準)、年収などのキャリアパス制度
- 入社後、活用できる制度や働き方に関する人事制度や社内活動
- 平均残業時間や繁閑時期、休日出勤の有無に関する実態
- 従業員満足度調査の実データ結果を開示
- 強み部分だけではなく、自社が躓いている課題と改善策などの弱み部分
など、デリケートな部分やWebページ上では把握できない部分を説明した映像にするイメージです。
中には、
「そのような情報を発信するほど魅力的な処遇・待遇ではないんだよね…」
「そんな情報を開示すると面接辞退が増えるかもしれない…」
というような声もあるかもしれません。
しかし、その部分を伏せて入社に至ったとしても、早期退職に繋がってしまい、採用コスト・教育コストなどの損失につながる可能性が高くなるというわけです。
なぜテキストではなく、映像なのか
テキストではなく、映像にする大きな理由は、「理解しやすい」ということと「プレゼンター(代表や人事担当者)の人柄を伝えることができる」からです。
そもそも映像は文章の数倍の情報量があると言われています。
短い時間で、多くの情報を届けるにはテキストよりも映像の方が適しているということです。
そして、説明内容だけではなく、話している人が映っていると、「誠実そうな人だな」、「面白い人だな」、「丁寧な人だな」などといった形で、内容以外の情報も届けることができます。
なぜ面接の前に確認してもらうのか
面接前に実施する一番の理由は、採用活動工数の削減です。
皆様の中には、最終面接まで進んでいるにもかかわらず、面接辞退の連絡が届いたという経験がある方もいるのではないでしょうか?
映像の内容は、社内の制度や仕組みによる内容が大半を占めるため、この部分で納得できないからといって、会社としては簡単に変えることができない内容が多くなります。
つまり、1次面接前でも最終面接前でも、今回の採用活動において伝えられる内容は同じというわけです。
であれば、最終面接まで進めて辞退になるより、1次面接前に辞退してもらう方が効率的です。
そういった意味では、映像の最終章で、
「この映像を見たうえで自分のキャリアプランやライフプランを想像したときに、ミスマッチになりそうであれば、面接をご辞退ください。もし自身の人生設計にマッチしそうで、当社のビジョンにも共感していただけそうなら面接をお願いします!」といった形で締めくくる方が適していると思います。
選考前にこのような内部状況を知り、理解した上で選考に進んでもらうことにより
・内定辞退率の低下
・面接時により深い部分の話し合い
ができるというわけです。
どのように映像を準備するのか
映像を準備するステップは至極シンプルで
- 説明内容のスライドを準備
- オンライン会議ツール(zoomなど)を使用し、1人でレコーディング
- 動画を展開できるツール(youtube限定公開やGoogle driveなど)にアップロード
です。
今回ポイントとなる点としては、「立派な動画を作らなくていい」ということです。
映像編集やアニメーションをする必要はありません。
あくまで目的は、「社内の制度や状況を説明する」ということであり、さらにはそういった内容は企業運営とともに変化していくものです。
立派な映像を作成しても、1年後に仕組みが変わり、使えなくなってしまう可能性があります。
そのため、できるだけ工数がかからない形で作成・展開するのが良いと思います。
中小企業にとって「採用ミスマッチの軽減」や「内定辞退率の低下」に対する取り組みは必須!
昨今、採用難が続き、採用コストも高騰してきています。
高いコストを割いても、採用に至らないということも珍しくありません。
また、終身雇用は崩壊し、「転職」が当たり前の時代です。
そういった意味では、「どのように母集団を形成するのか」も重要ですが、「応募があった後、どのように入社してもらい、活躍してもらうのか」を考えることも極めて重要です。
今回の内容は、あくまで「採用ミスマッチの軽減」や「内定辞退率の低下」に対する取り組みの1つですので、その他施策についても発信していけたらと思います。
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